前回、「辞めたくなったときに読む言葉」を書きました。
前回、「辞めたくなったときに読む言葉」を書きました。
続けるか、やめるか。
その選択は、誰にとっても簡単なものではありません。
けれど、その迷いの時間そのものが、
自分の剣道と真剣に向き合っている証でもあります。
では、もしもう一度向き合うとしたら。
何を大切にすればいいのか。
今回は、「自分の剣道を取り戻す」ということについて、少し考えてみたいと思います。
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剣道を続けていると、いつの間にか「何のためにやっているのか」が見えなくなることがあります。
勝つため。
強くなるため。
評価されるため。
もちろん、それらは大切な目標です。
けれど、それだけになってしまうと、苦しくなる。
本来、剣道はもっとシンプルなものだったはずです。
竹刀を握ること。
打つこと。
向き合うこと。
その一つ一つに、意味があった。
だからこそ、一度戻ってみる。
「うまくやる」ことではなく、
「丁寧にやる」ことへ。
速さではなく、正しさへ。
結果ではなく、過程へ。
その視点に立つと、見えてくるものが変わってきます。
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たとえば、一本の素振り。
ただ回数をこなすのではなく、
姿勢を整え、呼吸を合わせ、丁寧に振る。
それだけで、その一本は意味を持つ。
あるいは、稽古の中の一瞬。
打てなかったとしても、
前に出る気持ちを持てたかどうか。
そこに価値を見出すことができれば、
稽古は変わります。
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剣道は、「積み重ねの競技」です。
特別な何かがあるわけではありません。
小さな一つ一つを、どれだけ丁寧に積み上げられるか。
それだけです。
そして、その積み重ねは、必ずしも目に見える形ですぐに現れるわけではない。
だからこそ、不安になる。
けれど、見えないからこそ、価値がある。
誰にも見えないところで、どれだけ自分と向き合えるか。
それが、その人の剣道をつくっていきます。
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もう一度、問い直してみる。
自分は、どんな剣道をしたいのか。
勝つ剣道か。
美しい剣道か。
納得できる剣道か。
答えは、人それぞれでいい。
大切なのは、自分の言葉で持つことです。
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もし、まだ続けてみようと思えるなら。
大きく変える必要はありません。
ただ、一つだけ意識を変えてみる。
一本を丁寧にする。
一歩を大切にする。
それだけで、剣道は少しずつ変わっていきます。
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剣道は、急がなくていい道です。
遠回りに見える時間も、
立ち止まる時間も、
すべてがその人の一部になる。
だからこそ、比べなくていい。
自分の歩幅で、自分の剣道をつくっていけばいい。
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迷いながらでもいい。
立ち止まりながらでもいい。
それでもまた、竹刀を握る。
その一歩の中に、もうすでに答えは含まれているのだと思います。
次回は、「長く続ける人に共通すること」について書いていきます。
才能ではなく、環境でもなく、
続けている人たちにある共通点とは何か。
そのヒントを、少し掘り下げてみたいと思います。
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